| | 炊き出しフォト・ギャラリー by 高坂敏夫 |
目次
「栄のダンディー」と呼ばれているイッちゃん。 'He so fashion conscious, he's called 'Dandy'.
不安定な雇用関係にある日雇い労働者。年を重ねれば重ねるほど、きつい仕事はできなくなる。仕事ができなくなれば、ホームレスになる可能性が高くなる。 When they're too old to work as day labourers, they turn to recycling.
お盆には、路上で駅で亡くなった人の追悼集会が開かれる。その数は、年々多くなっている。 Memorial service during Obon. Thirty to fifty die each year - average life span - 59yrs.
「差別のない天国で、安らかに眠ってくれ」とホームレス仲間のダーさん。 'Rest in Peace' - in heaven where there's no discrimination.
「俺のダチ(友人)が死んだんだ」とがっくり肩を落とすおっちゃん。 'My friend passed away' says a down-hearted man.
追悼集会は、宗教関係者、一般社会人、日雇い労働者など様々な人の援助で行われている。 The memorial service is supported by many people.
夏祭り Summer festival
無名の木碑 Name-less plaque
ダーさん A man called 'Mr. Dah'
飯場で働いたお金をもらえず、 ホームレスになってしまったサブちゃん。 Sabu - homeless after not getting paid at a construction sight.
廃品回収で食べているサブちゃん。 長年働き続けた手には、その人の人生が見え隠れする。 An aged worker's hand shows a glimpse of his life.
ふざけて、 上からものを落とす人がいる。 Young people throw things down at them in fun.
彼の足は、 疲労、 栄養不良など、 野宿の厳しい生活で浮腫となっているという。 This man's foot shows signs of caused by over work, malnutrition and being homeless.
ホームレスといっても基本的に働きにいく。 The homeless go to work, too.
「車座になって、 みんなと食べる食事はおいしいよ」と栄町の炊き出し。 凍えた体には、心身ともに暖まるという。 'It's good to eat together like this.'Meal Service. Hot food warms a frozen body.
地下鉄通路で行われる医療相談には、 様々な病状に陥っているホームレスの人の相談が絶えない。
Ceaseless number of homeless come to the medical consultation conducted at Nagoya station.
名古屋の高架線下は、 きれいに整備されている。 反面寝ることができないように一晩中電気がついているという。 Nagoya's highway is clean, but the lightening hinders sleep.
栄町 Sakae-machi
ゴミの山だと人は言う。 でも一つ一つのものが生活を支えている。 People say it's a pile of junk, but each item sustains our living.
ホームレスの人を見る目は時に冷たい。 親は子供に「あーなったらいかんよ」と本人に聞こえるように言う。 The homeless are stared at by cold eyes. Parents tell their children 'Don't get like that' within their ear shot.
ホームレスの人たちにとって、 雪は大敵である。 翌日一人の男性が路上で凍死した。 Snow is abhorred by the homeless. One man was found dead after a night of snow.
紅白歌合戦を見終われば、 いよいよ新しい年だ。 大晦日 Year-end show - after that, it's the new year.
越冬時期には、 毎日炊き出しが行われている。 Meal service conducted daily during the winter holidays.
年越しを名古屋市の施設で過ごそうと役所に申請に来た男性。 冬の野宿は人の体を心底凍らせてしまう。 A man coming to apply for shelter provided by the city. Sleeping outdoors in the winter freezes one's body.
名古屋市の施設に入れるのは12月29日から1月9日までのわずかな期間だ。 Some can weather the cold at the shelter provided by Nagoya city, but it's only open Dec. 29th to Jan. 9th.
「バブルがはじけて、 私の会社つぶれたんですよ」 1月1日 'My company went bankrupt due to the recession' - Jan 1st.
少しでも正月気分をだそうと、 餅つきの準備をする。 一般市民のカンパや協力でなりたっている。 Preparing for 'mochi' pounding. Supported by donations from the general public.
「次の歌だよ。 次、 はやくはやく」 1月1日元旦 'Come on. Next song!'
炊き出しの費用捻出のためバザーもしなくてはならない。 Bazaars are held to raise money for meal service.
越冬 Wintering
「俺もこいつも捨て犬さ。 でもこれかわいいでしょ」 'I'm a down-trodden dog - but this one's cute, isn't it?'
「俺、 元散髪屋だったんだよ」と昔とったキネヅカで腕をふるう。 'I used to be a barber' - showing his skill.
栄町に住むホームレスの放蕩庵氏は、 ギター弾きのオサムさんとバンドを組んだ。 A homeless met a guitarist and they performed together.
「おいらたちで、 ヒット曲をだして1億円稼ぐかな」と夢はでっかいのだ。 'Let's make a great hit and earn 100 million yen!'
女子高生の笑顔に、 さすがのクマさんも顔がほころぶ。 Kuma smiliing back at high school girls.
「おっちゃんたちって、 おもったよりカワイイよ」と炊き出しに参加した女子高生。 'They're more likeable than I thought' says a high school volunteer.
「おい、 アンちゃん。 そんなに近くで撮るんか。 ハハハ」 'Hey, are you taking a close-up' - Sakae in May
名古屋テレビ塔 Nagoya-TV-Tower
もちの木広場 Mochinoki-Square
すもうをとるおっちゃんたち Let's play Sumou!
竹谷神父と私 Fr. Takeya and I
炊き出しの歩み The History Of "Meal Service" In Nagoya
あとがき Post Script
高坂敏夫 こうさかとしお
1963年 東京生まれ 日本写真家協会会員
フリーのフォトジャーナリストとして旧ソビエト、東南アジア、パレスチナ、南アフリカ、国内では、ホームレス問題、外国人労働者問題を取材
Kosaka Toshio
Born 1963 in Tokyo
Member of Japan Photographers Association
Free Photo Journalist
Worked in Soviet Russia, Southeast Asia, Palestine, South Africa.
In Japan, has reported on the homeless and the migrant workers.
Background Information
名古屋笹島―春夏秋冬 定価1500円(本体1456円)
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1995年3月15日 初版発行 高坂敏夫 1995
| 写 真 | 高坂 敏夫
| 翻 訳 | 岩根喜美子 寺本 和代
| 発行者 | 竹谷 基
| 協力者 | 近藤 千春 杉谷千津子 柄沢 利和
| 発行所 | 福 信 館
| | 〒461-0004 名古屋市東区葵2-6-29
| | TEL 052-935-7180 FAX 052-935-7195
| 発売元 | 且ゥ治体研究社
| | 〒162 東京都新宿区矢来町123 中央ビル4F
| | TEL 03-3235-5941 FAX 03-3235-5933
| 印刷所 | 中部日本教育文化会
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ISBN4-88037-198-X C0072 P1500E
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