12年度教区年間テーマ
「新しい福音宣教」特集号@


 12年度の宣教司牧評議会では各小教区、修道院宛に「どんな福音宣教をしているか」を報告するよう指示された。当正義と平和委員会では、それに答え、委員会としての福音宣教を報告することとした。そもそも、各教区委員会の活動は、イエス、並びに、教会の教える福音宣教そのものではないでしょうか。にもかかわらず、従来から、教会と社会活動、教会と福祉活動、等のように、常に「と」が間にあり、教会の付け足しと見られ、教会それ自体の活動とは見なされないのが現状ではないでしょうか。例えば、当委員会に対しては『アカ』『共産主義』とレッテル貼りされる。その背景には、キリスト教会の信仰は「どう生きのるか」「どういう社会を目指すのか」ではなく「教義・ドグマjを信じて、信心業に励み、「天国」へ行くこととなっているからではないだろうか。
 しかし、イエスは天国、つまり、「神の国」は彼岸にではなく人と人との間にある、と言っている。それは、世界が平和となり、暴力、差別、飢え、病気、貧困の苦しみから解放され、誰もが自由、平等に生きられるよう人と人が協力し合うことを「神の国」とイエスは言っているのではないだろうか。

 昨年の福島第一原子力発電所の大事故は、図らずも、人と人が互いに愛し合うのではなく人を犠牲にし、犠牲を押しつける社会構造で生きていたことを明らかにした。原発一つとっても、無関心で過ごし自分さえ「天国」へ行くとしたら、イエス、キリスト教は何なんだろうか。

 今回の特集号では福音宣教=正義と平和である視点から、各自の働きを報告した。是非、ご意見、ご感想をお寄せください。
(竹谷 基)

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