「メンテナンス」


名古屋ダルク理事長 柴 真也


 ライトブルーの空に飛行機雲が道のように描かれていました。

 同じ日がないように同じ空もないのだなぁと眺めていました。

 1月に外山さんとの話の中でガン検診に行っておけよと言われました。そして私は行くことにして2つほど検査を受け、1つ再検査となり、腫瘍が見つかり入院手術をしてきました。

 私自身、依存症からの回復や身体能力的な健康には目を向けていましたが、内側はあまり気にしていませんでした。満身創痍の状態なのに私の身を案じて言ってくれた憲さん、ありがたく思います。

大切な人が亡くなったり、年度の変わり目で仕事が多かったり、どたばたした日々を送っています。長年ダルクの活動を続けていると時に同じことばかり繰り返しているように思うことがあります。

 変えていこうと新しいことを始めました。健康のため検査を受けること、中古車買って直しながら遊ぶこと、人前で歌うこと、会いたい人に会いに行くこと、人の手助けだけでなく自分を助けること、色々始めました。

 人生色々ありますが今日1日前へ行こう。これからも名古屋ダルクと仲間たちをよろしくお願いします。


「今日一日」

 名古屋ダルク職員 村瀬 光幸

 名古屋ダルクに繋がって今年の3月で5年になりました。当時の入寮をしていた仲間は、ダルクを飛び出した仲間もいます。その仲間たちはリラプス(再発)をしているみたいです。その中でも自分は、ダルク職員をしながらクリーンを保っています。今振り返ると、自分もダルクを飛び出していたら、昔と同じ道を歩んでいたと思います。今は、ダルクやNAのミーティングがあるから薬物を使わずに生きていられることに幸せです。よく死んだ仲間に言われた言葉は、「イヤな事をやれ、先のことを考えると不安になるから『今日一日』をやりなさい。」

 


「自分の欠点」

名古屋ダルク職員 倉地 光一
 名古屋ダルクに働き始めて早5か月がたちます。働くことで自分の欠点が出てきました。僕の欠点である自己肯定感の低さから、人に嫌われたくない、人に必要とされたい気持ちがどんどん出てきました。仕事を何でもこなし、早く一人前にならなければいけない焦りや不安が自分に襲ってきて、まだよくわからないことでも自分で何とか処理しようと暴走しだしました。そのせいで事態を逆にややっこしくしてしまったり、ほかの職員が後の処理をしなければいけないことがたくさん起こりました。そのたびに怒られ、怒られるたびに何か自分のことが否定されている、責められている気持になり具合が悪くなりました。

 代表からは自分の欠点を指摘され、「あせらずにやればいいんだ」と言ってもらい、頭で理解しようとしましたが、僕の欠点がいつも邪魔をしました。そこで自分のとった行動はミーティングで正直に欠点の話をすることでした。欠点を認めて自分の行動の棚卸をして、祈ることを続ける中で「焦らずにやろう」を合言葉に毎日過ごしました。欠点が出るときもありましたが、出るたびにミーティングで話し続けることで少しずつ楽に仕事をすることができるようになりました。一般の仕事をするよりもダルクで働くおかげで自分の問題に向き合う機会がたくさん得られています。4月から正式に職員として勤務することになりましたが、まだまだ経験不足で不安に襲われることがありますが、仲間のおかげで職員にさせてもらえてます。仲間と一緒に回復の道を歩んでいきますので、これからもよろしくお願いします。


「巡り合わせ」


名古屋ダルク職員 吉田 亜也
 14年前に名古屋ダルクで何度目かのプログラムを始めました。それまでも何度も名古屋ダルクの門をたたきましたが、自分の考えを使い途中でやめてしまうを繰り返しました。

 14年前にようやく降参をして、再び回復のプログラムを始めそれから元気になり始めました。1日3回のミーティングをやり続け仕事を始め素面の時間が伸びていきました。

 このまま、ずっと続くと思っていた平安な日々が一気に崩れ始めたのが去年くらいの時からでした。親との別離。相談相手との別離。 様々な困難だと思うことが襲ってきた時に、名古屋ダルクの柴さんから「働かないか?」と声をかけられ今、名古屋ダルクで働かさせてもらっています。 私が元気になった場所で再び当時と同じようにミーティングをして運動をして。当時を思い出させてもらいながら今働いています。そんな不思議な巡り合わせの中、この場所があったことを感謝しています。

 これからも、ここで元気になっていく仲間たちと共に私もまだまだ元気になっていきたいと思っています。 久々に名城公園で運動をする時に、今まで本当に運動をしてこなかったことを痛感し、そこでもまた再スタートだなと感じます。これからも何があるか解りませんが1つずつ乗り越えて前へ進んでいくつもりです。今後共よろしくお願い致します。




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