《 回 復 途 上 》


 12年前、母に手をひかれるようにダルクにやってきました。当時 僕は薬が止められず毎日 薬と酒びたりでした。ダルクに来た日も薬を使っていました。母がダルクの人(外山さん)と話をしていました。僕はうわの空で他人事のようにその場にいました。
外山さんに「薬を切ってから来い」と言われ、「使ってませんよ」とウソをつきました。その後ダルクに通わず使い続けました。僕がリハビリを受けたのはその3年後でした。

 ダルクに通うようになり薬が止まりました。その後 社会復帰をして3年後に沖縄ダルクの職員となり、24時間仲間と一緒にいる入寮生活が始まりました。過去、ひとりで酒を飲んでいたり薬を使って自分勝手に生きてきた僕にとって 他人と一緒に暮らすということは この上ない苦痛でした。仲間の手助けと言っても何をしていいか解らず口うるさく教えようとして反感を買いました。 その後 人を変えることはできないと実感し、自分自身がミーティングに行き、ケアしていくことしかできないことに気付きました。そしていつしか自分でダルクをやりたいと思うようになりました。

 3年前に名古屋に戻りました。僕の願望が形になり始め、ふるさとの名古屋ダルクで働けるようになりました。最近ではダルクの代表になってしまい 僕が会計をするようになり、苦手な電卓をたたいています。税務署からダルク宛にたくさんの書類が送られてきて 何をどう書いていいのか解らず何度も税務署に足を運びました。いつも苦手なことを与えてくれるハイヤーパワーに イライラしたり感謝しながら過ごしています。
 最後になりますが、今年は名古屋ダルク15周年フォーラムを開催する予定です。
是非、回復中の"薬中"に会いに来て下さい。

名古屋ダルク
代表 柴 真也


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