越冬活動へのお誘い(1997/12/27〜1998/1/5)竹谷 基
今年も、はや、越冬活動の季節になりました。 それにしても、最近のニュースは腹の立つことばかりです。行財政改革は口だけであり、大企業はおしなべて総会屋への裏献金で闇の世界と癒着して自己保存に勤め、銀行・証券会社は倒産続出の始末。そんなこんなで、「何だ、まじめに働けとは、資本家や政治家が肥え太るための庶民への号令だったのだ。まじめにやれば報われるとは、真っ赤な嘘だ。やってもらわなければ、自分たちが痩せ細るから、働かざる者は食うべからず、とお説教するのだ。現に、庶民が過労死になるまで働いても会社が潰れて、庶民が路頭に迷っても何の救済もしないのだ。」と思わざるを得ないのです。 今、野宿生活を強いられている人々の大半は、その社会の犠牲者であり、私たちも、いつそうなるかもしれないのです。 「越冬活動」は、今、ここで、野宿しなければならない人々への緊急援助活動に過ぎないのでありますが、目線は虹に彼方に向いています。強者が弱者を使い捨て切り捨てて行く社会の有り様へのアンチとして人々が互いに助け合い、同じ釜の飯を食い、誰一人野宿しなくても良い社会を創ろうとする活動であります。 うかうかすれば、ホームレスになるかもしれないから、既得の暮らしにしがみついて、困窮者には無関心を決め込まざるをえない今の社会(私たち修道会の学校と教会での宣教活動が、このような無党派無関心自己防衛層を養成していたとしたら?)に疑問を持つ私たちは「越冬活動」を通して、新たな社会を築いて行こうではありませんか。 越冬炊き出しはキリスト教会各派の協力によって行われます。一度のぞいてください。また、12月27日〜29日若者を対象に「越冬セミナー」を開催します。今回は第7回目となりますが、毎年、聖霊高校、長野清泉高校他、各地から20数名の学生が参加し、炊き出し、夜回り、をし、日本社会の見えない世界を体験して行きます。「セミナー」への参加も学生でなくても大歓迎です。さらに、食糧品、衣類、毛布、などの献品献金も大喜びです。(福信館炊き出しの会竹谷基までお問い合わせください。) みなさまの暖かい善意を心よりお待ちしています。
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