あなたがたは、布にくるまっている乳飲み子を見つけるであろう(ルカ2-12)
「この世界」、特に「日本」のクリスマスは、年々、盛大になって来ました。ところが、実際は、資本主義経済の原則で、富める者がますます富み、貧しい者がますます貧しくなるための市場として機能しているのであります。「普通の暮らし」の人々は、知ってか知らずか「この世界」の権力者の手の上で、一夜限りの「無礼講」に酔っているのであります。まさに、「死ん」でいるのであります。 しかし、聖書のクリスマスのメッセージは「この世界」の指導者にではなく、貧しくさせられた人々、弱くさせられた人々への福音であることを語っています。 「この世界」は、より強く、より速く、より美しく、と他者との差をつけた者こそが「勝利者」と称えられます。しかし、その「幼な子」、そして、十字架上のイエスは「この世界」からは、省みられず、むしろ、唾棄されるものであります。例えば、ホームレスの人々や死刑囚のように、無視され敵視されているのと同じであります。 神の恵みは、そのような「この世界」にではなく「この世界」から追放され、無視された所に注がれるのであります。 クリスマス、それは私たちの心が「飼い葉おけの乳飲み子」、即ち「この世界」から忘れられた人々との連帯に生きることへ迎わせる誕生日なのであります。
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