越冬セミナーに参加して

清泉女学院短期大学  和田 朋子


 私は、昨年の夏に初めて名古屋でおじさんに会いました。その時も3日間しかいなかったのですが、私は図々しくもおじさん達について少し分かった様な気がしていました。越冬セミナーに参加して、行政交渉で福祉の狭い門や厳しい寒さの中で野宿をせざるを得ない状況を目の当たりにし、何も分かっていなかった自分に気付くと同時に、この問題の大きさに驚き、少し怖くなりました。
 何よりも一番印象深かったのは、区役所で係長さんとの交渉に参加できた事です。よく冷たい対応をされるとは聞いていましたが、その通りの冷たい対応にショックを受けましたし、行政のやり方や法律も人がより良く生きる為にあるはずです。その法によって困っている人が助けを求めても拒否されたりするなんて一体誰の為の法なのと憤りを感じました。
 私は公園にいた時、1人のおじさんに「所詮は他人事だ、偽善だ。」と言われました。そう言われてとても悲しかったのですが、はっとさせられました。初めは違うと言えなかった自分を悔しく思いましたが、そのうち、自分のしている事はどういう事なのだろうと、知りたかった事や考えている事が小さく思え、自分の無力さをつくづく感じました。今までそれにすら気付いていなかったのですから、今回参加してそれが分かっただけでも良かったと思っています。
 一緒に参加した高校生と話し合った事なども考えさせられる事が多く有意義な3日間でした。今はまだはっきり言って、私のしている事やその意味がよく見えていないのですが、私のこれからの関わりの中で見つけていきたいと思っています。そして今、自分の中に起こっている問題意識をなくさない様にしていきたいと思います。
 どうもありがとうございました。今年も、できたら参加したいです。よろしくお願いします。


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