ホームレス救済に民間の力を

2002年3月2日付中日新聞「発言」欄掲載


本紙2月24日付の時代を読む「ホームレスを救うのはだれ」を読み、行政と市民の協力と理解が不可欠であるとの意見に全く賛成します。
私たちは26年前からホームレスへの炊き出し等を続けている市民グループです。当初よりその目的はホームレスのいない社会にしよう、でした。ところが、日本経済の悪化によりいなくなるどころか増える一方で、私たちの活動も対処療法に追われることとなりました。しかし、同時に、住居斡旋、就職支援などで延べ百数十人のホームレスがその生活から脱却することができました。それは、アパートの大家をはじめ地域住民の理解と協力を得るまでの信頼関係を築いてきたからです。行政はこのような小回りの効く民間団体に協力、援助し、大規模なシェルターや自立支援センター設置より、効率的でまたホームレス当事者の願う野宿生活からの脱却を推進できるのではないでしょうか。そして、公園等のテント小屋を減らすことになるのではないでしょうか。

福信館炊き出しの会
竹谷 基


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