ホームレス「デイケア・センター」設置の要望書

名古屋市長         松原 武久 殿
名古屋市健康福祉局           殿

ホームレス「デイケア・センター」設置の要望書
 私たちは、名古屋で野宿生活を強いられている人々(以下、ホームレスと呼称。) が一刻も早く人間として尊厳ある生活を回復するよう、「一人の死者も出すな。 ホームレスのいない社会を作ろう」の目的で、1975年以来、炊き出し等の活動を 続けてきました。今日まで、その活動の結果、数百人の方が生活保護受給や就職 によって野宿生活から自立することになりました。このことから、私たちはホー ムレスの自立には「住居と仕事の確保」が決定的に必要であることを痛感しまし た。しかしながら、私たち一市民団体の力では自立のお手伝いには数的にも微々 たるものでしかありません。さらに、今日の激変する日本社会にあってホームレ スの数は減るどころか増加の一方となり、本市においても1、318人にもなり ました。その様ななか、私たちは行政や経済界、市民と連携してホームレスの自 立支援を推進して行く事を望み、特定非営利活動法人(NPO法人)を本年8月取得 しました。
 また、貴市におかれては、本年8月1日「名古屋市ホームレス援護施策推進 本部」を設置され、 全市あげてホームレスの自立を支援することになったのは、当事者のホームレス はもとより、市民の みなさまにもたいそう喜ばれることと思います。
 これを機に、私たちの長年のホームレス問題取組みから得た経験、 知識、関係性を貴市の施策に寄与させていただくことを願います。つきましては、以下のことを要望する次 第であります。



1、市のシェルター建設まで、厳冬期を迎えるホームレス、特に、病弱者・高齢 者のホームレスに春までの緊急宿泊所を設置すること。

2、8月の実態調査からも明らかなように、大多数ホームレスの方たちの食生活 は支援団体の炊き出しに依存しています。しかし、現状の炊き出しは公園等の屋 外にて行われているため、食事には非衛生不適切です。したがって、炊き出しの ための施設を設置すること。

3、ホームレスの方の自立に欠かせない求職活動や病気怪我の治療には、精神的 身体的ケアーが必要です。そのため、昼間利用できる、フロ、シャワー、着替え、 散髪、カウンセリング、の設備のある施設を設置すること。

4、夜間、休日にホームレスの方の急患者を一時保護、救護できる宿泊可能な施設 を設置すること。

5、2、3、4、を合わせた総合デイケアーセンターを設置すること。その運営 には、NPOささしま共生会に委託すること。

特定非営利活動法人ささしま共生会
事務局 名古屋市中村区大宮町2-67 Tel 052-481-1360


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