「感じて、想像、そして分かち合い」


ダルク理事長 柴 真也


 新しく綺麗になった東京駅を歩いていたら、もう街には青や白のイルミネーションが灯り、大きなクリスマスツリーがありました。早いもので今年もあと1か月ですね、あと少し頑張りましょう。

 肌寒い日、東京のとあるホールで12歳の少女の話を聴いていました。私の印象ではその少女はアメリカの温かい家族や人々の愛を受け、真っ直ぐありのままに育ったような印象を受けた。彼女が8歳の時、ネパール人の採石場で働く2人の少年、まるで亀の甲羅のように大きな石を背負っている写真を目にした。その写真に見た現代の奴隷制度。

 そして少女はこの子たちを助けなきゃと思い、その決心に似た気持ちを両親に訴えた。そしてすぐに行動した。奴隷労働を強いられている子どもたちを救うための資金集めを。家のガレージで手作りのレモネードを雨の日も晴れの日も毎日休まず売り続けた。

 やがてその少女の行動はSNSで広がり、売上額は半年で10万ドルに達した。その資金を元手に起業し世界の子供たちを救うために本格的なビジネスを始め数十億を稼ぐに至った。

 そんなすごい人から勇気をもらいたくて、会いに行きました。記念に一緒に写真も撮ってもらいました。イベントでは現在世界や日本でリーダーとして活躍中の魅力的で豪華なスピーカーばかりで、内閣総理大臣夫人安倍昭恵さんも登壇していました。友人がそのイベントを企画、主催していたので、私を含む3名で参加、応援にも行きました。

 人は想像できるものにはなれるし、年齢は関係ない。それは知っている。しかしなれない時もある。何故か?答えは疑わず諦めず真っ直ぐに行動し続ける事だと教えてもらった。それも、すぐに!と、私も自己と他己実現という目的に向かい行動し続けます。私は依存症で苦しむ人を助けたくて、それを続けてきた。今は生きづらさ故に人は依存症に至ることを理解している。それぞれの魂の目的を達成する手助けができたら良いと思う。最近はより良いサービスを提供するために名古屋ダルクを変革しています。

 一施設の経験や力だけではこの多様化した時代に対応できないと考え、今年から国際依存症支援団体のICARO(イカロ)に参加しています。研修、ライセンス発行を目的とし世界10か国が集まり発足した団体に名古屋ダルクは正式に加盟を承認されました。

 世界の国々と手を取り合い、共に学び、支え合い、分かち合うことをしていきます。これからはアルコールや薬物やギャンブルのみならず、その他のアディクション、生き辛さなどにも対応できる学びと成長の場を提供していきます。

 社会貢献の一つとして依存症に関して各学校、企業、団体様等での予防教育も始めました。アディクション国際資格保持者や心理等の専門家を派遣することも可能です。電話かメールにてお問い合わせください。私たちの経験や知恵が社会のお役に立てれば幸いです。

 冒頭でお話したアメリカの少女の名前はビビアン・ハーさんです。ご存知の方もいらっしゃると思います。ローマ教皇主催のバチカン市国でのイベント「Right Now!」(今すぐ立ち上がろう!)で登壇。先日、伊勢市で行われた第1回世界子どもサミットでもスピーチしています。ビビアンちゃんに興味のある方は検索してみてくださいね。詳しく知れると思います。



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