「ワクワク」


名古屋ダルク理事長 柴 真也


 小学生のころ、まだ名古屋市の近くに山がありました。夏休みになるとワクワクしながら、山に出かけ昆虫採取や珍しい植物を探したりしていた。クワガタやカブトムシを発見し捕まえて飼育するのが好きだった。図鑑を見て名前や生態、生息地を調べるのも楽しかった。あれからどれだけ経ったんだろう?すっかり大人になり、昆虫採取もしなくなっていった。

 今は仕事や人生に役立つ勉強も始めた。新しいものを発見したり、知ることでワクワクというところは、子どもの頃と似ています。その他にたまに人前で歌っていて、この前オリジナルの曲のレコーディングもしました。いつか披露できたらいいと思っています。僕の中でワクワクすることは大切な感情。何かにトライする直前の感覚。朝が待ち遠しく感じる。これからも探していきたいです。

 人は結果的に依存症になる場合があります。それはコミュニケーションに関する生きづらさ故の問題解決行動かもしれません。その状況ではアディクション以外でワクワクもしなくなります。依存症っていうのは一つの症状だと思います。生きづらさを点検し、自身に新しいプログラムを書き加える。そして、ワクワクしながら生きていけばよいと思います。もしかして依存症かな?と思ったら名古屋ダルクまでご連絡を!生き方を変えることはできますよ。自分の人生という冒険、自分の望むようにしたいですね。素敵な挑戦をしましょう。私たちも今年も新しいことに挑戦します。

ダルクという枠を超えて、コラボイベントを予定しています。
予定としては9月28日、場所はウィルあいち大会議室


名古屋ダルク公式ホームページ、チラシ等で詳細はまたお知らせします!


「埋め合わせ」

 名古屋ダルク デイケアセンター長 倉地 光

 今から5年7ヶ月前、薬物の問題で生きることがどうにもならなくなりダルクにたどり着きました。自分にとって薬物の問題はとても大きく今後の人生に希望も持てず絶望のどん底にいました。

 薬物を止めるために自分ができることをやり尽くしたのですが、結局何をやっても薬物は止まらず、止めることさえ諦めてしまい最後の砦がダルクでした。

 こんなところで本当に薬物を止めることができるのか疑問を感じながらもダルクに居続けることをしました。ダルクにいることで奇跡が起こり、何をやっても止めることができなかった薬が止まり素面で生活を続けることができたのです。

 素面で過ごすことで今まで薬を使ってごまかしてきた自分の問題に直面することができ、薬物をやめ続けるためには生き方を変える必要があることも学びました。ダルクのプログラムのおかげで生き方もちょっとずつ変えることができ社会復帰も果たし、薬物使用により失ったものも少しずつ取り戻すことができました。

 何よりも取り戻せて嬉しかったものは家族との関係を再構築できたことです。自分の生き方を変えることで家族との関係性も変わり、笑って話し合えることや楽しく食卓を囲むこともできるようになりました。家族に対して傷つけてしまったことを謝り、そして自分の回復を支えてくれたことに感謝の気持ちを伝えることも薬物を使っていない生き方だからこそできました。

 そんな自分の大切な家族が大きな病気を患いました。あとどれくらい生きられるかわかりません。その現実を受け入れることはとても辛いことでした。ですがプログラムのおかげでそのことも受け入れることができ、あとどれくらい時間が残されているかわかりませんが僕にできることは家族との時間を大切にすることです。それが自分にできる家族に対しての埋め合わせです。自分
の回復を支えてくれ力を与えてくれた家族に対して今度は自分が力を与えて行きたいと思います。
                         



 


「奇跡」

名古屋ダルク職員 村瀬 光幸

 名古屋ダルクに繋がって6年2か月になります。最初、ダルクに繋がった時はどん底の人生でした。その時は自分でも重症だと分からないぐらいひどい状態で入寮をしました。過去は15年間薬物を使い続けて一度も止めたことがないです。毎日薬物を使い続けていた人生で逮捕がきっかけでダルクに繋がりました。

 6年前のことを思い出せば、今は薬を使わずにシラフで生きていることが奇跡です。今は筋トレで重いものを挙げてた体に戻したいです。最近は仲間がどんどん重いものを挙げてきてます。負けたくはありません。やっぱり体が元気が一番です




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