「さぁ 冒険しよう」


名古屋ダルク理事長 柴 真也


  蒼く抜けるような空、蝉時雨のオーケストラ、夏真っ盛りのお盆に原稿を執筆中です。名古屋ダルクのリハビリに「お休み」はありませんが、メンバー職員共、海に行きバーベQを楽しんだりもしました。苦手なことも楽しいことも体験します。

 今回は名古屋ダルクの依存症回復プログラムを少し紹介しますね。先日一部の方からご批判?を受けました。やり方が古い、他所の施設は高いレベルのプログラムだと。名古屋ダルクではバカの人る覚えでミーティングして、ジョギングして、筋トレをしている、というイメージでしょうか?最近の名古屋ダルクと距離がある方は20年前のイメージで止まっているのかもしれませんね。現在の名古屋ダルクでも確かに各種ミーティングも行いますし、個々の能力や状態に合わせた運動、自助グループへの参加も大切にします。それ以外には12ステップスタディ、マトリックス、書籍を使用した各種ワーク、メンバーの個別カウンセリング、家族への依存症学習会、ワークショップ、刑務所少年院薬物離脱再犯防止教育、薬物乱用防止指導員講師、個別相談、ピラティス、カラオケや温泉などリハビリを含むレクリエーション、ボーカルレッスン、外部施設利用、卒業生たちのメッセージ活動、教会ボランティアなども行ったりしています。職員のスキル向上のため、カウンセラーその他、国内外講習受講。アディクションカウンセラー有資格者、クリーン10〜20年以上の回復者カウンセラーも数名在籍。ダルク伝統のスリーミーティングから、個別プログラム、多様化したサービスへと移行しています。新たに「音楽プログラム」も計画中です。また報告しますね。名古屋ダルクのプログラムの一部を紹介してみました。良い評価もご批判も謙虚に受け止め、参考にしたいと思います。

 さて、今年は色々なことがありました。育ての親でもある名古屋ダルクを含む東海地区のダルク創設者外山さんが召されたこと、その後私も検査で引っかかり手術しました。ですが大丈夫、経過は良好です。

 著名人が薬物で逮捕が相次ぎ、刑の一部執行猶予が施行され、新聞やテレビ出演がまとまってありました。その際、名古屋ダルクの活動も取り上げてくださったので、未だ苦しんでいる人々からの相談も増えました。久しぶりのテレビ出演は楽しかったです。ダルク体験入所してくれたタレントのユージ君、とても好青年でしたよ。サインまでありがとうございました。ダルクに飾ってます。スタジオでお会いした東国原さんは迫力があって、薬物問題に関してもよくわかっていらっしゃるなと思いました。さすがです。何度か出演させていただいた後、近所のコンビニやお店へ行くと「見ました」と声をかけられてなんか恥ずかしかったです。依存症には刑罰より治療、回復できるんです!というメッセージを伝え続けたい。また、機会があれば出演したいと思います。

お知らせですが、名古屋ダルクでは新たにホームページを作成しました。頑張って更新しますから読んでくださいね。

 現在、名古屋ダルクは男性女性の通所利用者枠にまだ空きがあります。男性は入寮も可能です。アルコール、薬物、ギャンブル等で依存や問題がありましたら、名古屋ダルクまでご相談ください。国内でしたら遠方でも対応可能です。尚、当施設が満員、専門外のアディクションの場合は、相談後に信頼、推薦できる回復施設等を責任持ってご紹介致します。

 平成元年から続いている名古屋ダルクで、あなたも一緒にリハビリしませんか?たくさんの仲間達があなたを待っています。新たな人生をシラフで楽しく冒険しよう。僕は薬物自体は21年止まっていますが、止まって生きているだけじゃつまんない、ワクワクするような新しい自分を目指して冒険の真っ最中です!

 ではまた、皆様ごきげんよう。


「仲間に感謝」

 名古屋ダルク職員 村瀬 光幸

名古屋ダルクに繋がって5年5か月が経ちます。当時ダルクに繋がったときは、どうしようもない状態でほとんど死に近い状態でした。入寮生活が2年6か月も入寮しながらプログラムを受けながら、仲間と毎日のようにプログラムと、名城公園で走ったりして体力を作りながらやっていました。その後、社会で働いてダルクの職員をやっています。時には自分のズレてるのがわからない時があります。その時は仲間に感謝をします。今まで自分は感謝が足らなかったことに気付きました。最近、自分に気づいたことは気分が落ち込んだときは空を見ながら、雲を見ると凄く元気になります。

 


「夏を乗り越えて」

名古屋ダルク職員 倉地 光一
  セミの鳴き声を聴きながら毎日仲間たちと過ごしています。

 仲間たちと過ごしている中で、自分が入寮していた時を思い出します。毎日暑い中名城公園までウンザリしながら仲間たちと歩いていました。その頃の自分はまだ真剣にプログラムに取り組むことができず、仲間が見ていないところではプログラムをさぼることがありました。そんな中提案されたことは「ミーティングで正直に棚卸をすること」でした。ミーティングでやらなかったことを正直に棚卸することは僕にとってはとても勇気のいることでしたが、ミーティングで正直に話をすることを続けていきました。次第に「このままでいいのか?」と自分に問いかけるようになり、人が見ていないところでもプログラムをさぼらずに取り組むことができるようになっていきました。毎日暑い中は走るのは嫌だと思いながらも走ることできるようになり夏が終わるころには目の前のプログラムに真剣に取り組んでいました。

 仲間たちは暑く大変な中毎日プログラムを取組んでいます。プログラムに取り組む姿勢が少しずつ変化しているのを見ると、この夏を乗り越えたとききっと成長していることを考えると嬉しくなります。楽しいことも苦しいことも毎日一緒にやりながら過ごしていきますのでこれからもよろしくお願いします。


「季節を感じて」


名古屋ダルク職員 吉田 亜也
  毎日暑い日が続いていて、残暑の厳しさを実感する毎日です。

 思い起こせば、素面になってから夏は冷房の効いた会社でずっと働いていてこの時期は逆に寒くて長袖を着ていたなぁと思いだし、今は日に当たる毎日で汗を流し運動をしています。よく言われたことが、これからのクリーンは健康じゃないと乗り切れないぞと言われ続けました。今、私は健康的に生きられているか?と自問自答する時もあります。名城公園で仲間達と走ったり歩いたりを繰り返し、空を眺めようとすると緑の木々が日陰をちょうどよく作ってくれていて木漏れ日がとても綺麗だなぁと感じます。そう感じられることも健康的になったかなと自分を振り返ることがあります。名城公園の四季折々の花を眺め、一緒に走る仲間たちにこの景色を見て詩を考えてみて!と言って、お互い作る詩に笑ったりしています。

 毎日の生活の中で悩んだり、時には怒ったり、悲しんだり、色んな事がありますが、そんな毎日の中でも確実に笑顔でいるときも沢山あります。

 今日一日だけと言い聞かせながら汗を流す日々です。
 まだまだ、暑い!と文句が出てしまうことがある私ですが、今後共よろしくお願い致します。



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