「できないことは何ですか?」


名古屋ダルク代表 柴 真也


  車を走らせミーティングに向かう途中の信号待ちで、ビルの隙間から見える茜色の夕焼けを眺めていました。ほんの少しずつ日が延び移りゆく季節を感じました。人やダルクもそうですが、同じようにゆっくりと変化しているのですね。皆様もきっと良い事、悪いこと、色々な出来事を日々体験しながら今日という日を過ごしている事と思います。お互い頑張りましょう。

 さて、本年度は職員の入れ替わりや新事業を始めたりと、ダルクも変化しています。新職員の紹介は本人にしてもらいますね。新事業としてはナイトケア「ホープ」から「グループ・ケアホーム事業」へと移行し「自立準備ホーム」として指定・登録されました。

 今だ苦しんでいる依存症者に対するリハビリテーション事業というところは変わりませんし、変えません。ダルクも社会資源として社会から必要とされ始め、私一人の力ではもうどうにもならないので(現場のハナシです)事業を増やし職員を増やしました。
少し前の話ですが、私自身みんなに心配される位、ひどく疲れてしまったことがありました。自分の責任や問題は自分だけで何とかしなければと抱え込みます。私は人に弱さを出せない時があります。性格上の欠点ですね。家族の病気、一人でこなせないほどの書類の山、他の職員はアテにならないし、資金不足、目の前の仕事、自己中な薬中たちとの会話(笑)。最終的には「消えてしまいたい」と思いました。今は自身のケアも意識して行いつつ、再び元気になりました。

 13〜4年程前に、自分のためにダルクの責任者になると決めました。まだ自分の理想の姿にはなれていませんが、少しは近づけたような気もします。ここまで自分のタフネスさを頼りにしていたのかもしれませんが、今のテーマは「できないことは人に頼ろう」です。

 今さら、こんなおバカな私ですが、どうか皆さま、ダルク、そして私も見守っていてくださいね。


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