ダルクの仲間達

新太郎

　名古屋ダルクに来て1年4ヶ月が過ぎました。1年が過ぎてからいろいろと状況が変わりバイトをすることになりました。僕は過去、ほとんど仕事をしたことありません。仕事をしていた時期もありましたが、薬を使いながらやっていたので長続きはしませんでした。
どんなバイトをやろうか悩みましたが、過去やったことがない職種が良いと聞いたので接客業をやってみようと思いました。ピザ屋さんの面接に行き無事雇ってもらえることになりました。僕は身体中に刺青が入っていて、それを伝えることが出来ないまま出勤しましたが、黙っていることがすごく嫌になり首になることを覚悟して伝えました。正直に話をしたら、「今は冬だから大丈夫だよ」と言われ楽になりました。期間は限られましたが働かせてもらいました。自分が薬物依存症だという事も正直に話しました。初めての接客業で言葉遣いなど覚えることがたくさんありましたが、少しづつ慣れていきました。

　去年の年末に施設長のシンヤさんと今後の事について話し合いました。「この先やりたいことはあるのか」と聞かれ僕自身、不安もあるということを伝えました。シンヤさんからダルクの手伝いをしないかと言われやってみようと思いました。これまでも刑務所や病院などに名古屋ダルクとして僕が足を運んでいました。僕は過去、人の役になど立てたことがありません。唯一この仕事は僕の過去してきたことが他の人達の役に立っていると実感できます。まだまだ一人前とは言えませんが、僕と同じようにボロボロになって繋がってくる人たちの役に立てればよいと思っています。

　今日、名古屋拘置所で名古屋ダルクとして研究授業に参加してきました。そこでは名古屋管区の刑務所や少年院の職員の方々と会議をしてきました。そこにはかつてお世話になった少年院の先生もみえました。何か不思議な感じがしましたが、先生も僕の事を覚えていてくれて当時のお礼を言うこともできました。会議では刑務所などの教育でダルクの必要性などを訴えてくることが出来ました。

　ダルクに来たばかりのときはまさか1年4か月後にこのような大事な会議に出席するなんて夢にも思っていませんでした。

　他にも僕にはやらなければいけないことがたくさんあります。その一つに苗字を元に戻すことです。過去僕は、薬のため、金のため自分の苗字を捨てました。当時は何とも思いませんでしたが、正気に戻り、亡くなった父や祖母に申し訳ない気持ちになりました。元に戻すことは簡単なことではなく弁護士さんに力を借りて手続きをしています。他にも借金の整理や携帯電話のことなどたくさんあります。これはすべて後先を考えず自分でした事です。一度にすべてを行うことはできませんが、一つずつ後始末をしていきます。

　まだまだ時間がかかることとは思いますが、焦らずゆっくりとやっていきたいです。そして　失ったものが戻ってくることを夢に見てがんばっていきたいです。
　皆様、これからもよろしくお願いします。

まさと

　薬物依存症のまさとです。今年でダルクに来て1年11か月が経ちました。去年の12月ごろからこれからどうするのか、施設長と職員と話をして名古屋ダルクのナイトケアハウスで寮長をやる事にしました。退寮になる前に住所変更をして生活保護は岐阜で受けていたので岐阜ダルクの施設長に役所に連れて行ってもらって廃止にして、保険証を作って、やる事をやって1月中にダルクを円満退寮になりました。今はホームグループの仲間が紹介してくれた会社にバイトに行って夜はNAに通っています。皆さん、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

ミツ

　名古屋ダルクに来て、間もなく11か月になります。最初は、自分の中では1年経ったらダルクを出て家に帰ろうと決めていました。その時に、施設の職員に本当に1年経ったら帰るのかと聞かれて迷っていると言いました。その時に職員にいやな事から逃げ出すつもりだなぁ～と言われました。よく考えたら自分は逃げたことを認めました。今は、自分のできない事をやっています。それは、本を読む時に読めない漢字にフリガナをふりながら読んでいます。自分にとっていやな事をやるのはやだったし先延ばしでもいいと思っていたら、本を読んでみろと言われたら漢字が読めませんでした。今は、読めない漢字は辞書で引いています。今は、施設で色々な事を学んでいる最中です。今後もよろしくお願いします。

ジュン

　初めまして、1月31日に名古屋ダルクにつながったジュンです。中学校を卒業してほとんど鑑別所と少年院、少年刑務所で過ごして来て現在24歳です。ダルクにつながり2週間くらいですが、まだ右も左もわかっていません。11年前に「けんさん」が僕の通っていた中学校に講演に来ていただいた時に心の中で「俺は薬物なんてやらないから関係ねぇ」と思っていたのですが、この結果です。一寸先は闇などとは言いますが、その通りです。薬物問題に例外はないですし、「自分だけはだいじょうぶ」という事はありません。いつか家族に会いたいとか彼女が出来たらとか、ずっと先のことで、今は自分の回復が第一優先で、また僕のやるべきことだと思います。今の僕は過去を振り返るのは大切だと思いますが、立ち止まることはできません。前を向いて一歩一歩前に進んでいきたいです。一日も早い被災地の復興と世界平和を願い自分の回復に進んで行きます。これから宜しくお願いします。

コウイチ

　薬物依存症のコウイチです。2月19日で名古屋ダルクに来て4ヶ月が過ぎます。ダルクでの生活も色々と慣れてきました。来たばかりの頃は、本当にミーティングが嫌なもので嫌いでした。毎日のNAも行くのが嫌で、NAに行く時間の前は本当にゆううつでした。しかし何時の頃からか、自分の抱える問題や、感情をミーティングで話すことが出来るようになってきたり、問題を解決することが出来るようになりました。そうすることでミーティングがだんだんと嫌いなもの
じゃなくなってきました。今はホームグループも決まり、NAのサービスもやる事が決まりました。だんだんと自分の考えが変化しているのも感じることが出来るようになりました。ダルクでの生活は嫌な事ばかりですが、続けていきたいです。

ユウヤ

　薬物依存症のユウヤです。ダルクに来て6か月が過ぎました。年末年始は、NAのギャザリングで三重県へ行ってきました。仲間と伊勢神宮へ初詣へ行きました。伊勢神宮にはとても大きな木が何本もあり迫力がありました。去年の年越しは薬を使っていて気がついたら一人さびしく年を越していました。今年は、仲間とシラフで年を越すことが出来てとてもうれしかったです。最近は、岐阜ダルクへ週1回通っています。一人で行動する機会が増えてきました。新しい仲間のサポートなど役割もいろいろと増えてきました。これからもコツコツとがんばっていきます。

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