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ナイトケアハウス「ホープ」責任者 津山 智樹 先日、警察署に面会に行きました。アクリル板を隔てた向こう側に彼が姿を現しました。何故彼がそこにいるかと云えば、彼の母に通報する様に私が提案したからです。電話が入ったとき、真剣に祈り、何が彼自身と家族の為にとってベストな事なのか全力で考えた結果です。「彼を殺す手伝いをしないで下さい」と伝えました。数時間後、彼の母から連絡が入りました。「今、息子が逮捕されました。」その事を彼に伝え、どの様な気持ちで、１１０番通報したか、その気持ちをシラフで考えてみてと伝えました。 口を一文字に結び、涙をこらえている姿がありました。 ７年前、父と母と妻が3人で私の前に現れました。20年以上をこの依存症に費やした結果、初めて気力が萎えました。体はガリガリに痩せ、見るも無惨な姿です。「私達にトモキの薬を止める事はできない。このままだと、死んでしまう。警察を呼んで逮まえてもらうしか、あなたの命を助ける方法が思い浮かばない。」正に、面会に行った彼は過去の私自身であり多少の違いはあれ、置かれた状況は一緒です。似た様な事が世界中で起こっています。面会後、彼の母に電話しました。「勇気ある行動をありがとうございます。」そんな気持ちでした。暫くじっと座って彼との２年前からの係わりをふり返り、思った事、『これは、回復については責任あるな』ズドンと腹に落ちました。 出所後、彼が再び、つながる事を皆様も私共と一緒にお祈りください。 〝KEEP COMING BACK〟 皆様方に支えられて回復の場はあり続けます。そして、どん底状態のアデｲクトの絶望が希望に変わり始め奇跡が起こります。開所準備段階から今日迄皆様方の御支えにより、私を含め多くの魂に再生の機会が与えられ続けている事に心より感謝いたします。
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