薬物乱用・依存の問題を解決するには 精神保健福祉士 繁原 賢吉 このたびイヤーパワーの提案と配慮により 家族相談室は名古屋市緑区より豊橋市に移転をいたしました。移転に当たり読者からご支援や励ましを頂くとともに 物件情報の提供を頂きました。誠にありがとうございました。幸いにも電話・面接相談は中断することなく継続し 「薬物の問題をかかえる家族のつどい」は5月から再開できる運びとなりました。読者の皆様とともに喜びたいと思います。 これまで6年間に1396例(2805件)の相談(2007年末現在)が寄せられました。インターネットや携帯電話の普及に伴い全国から相談が寄せられなど 家族相談室の役割は次第に大きくなり 移転を機に相談室の名称を「ダルク家族相談室」と改め 全国からの相談にも積極的に応じてゆくことになりました。 薬物依存の問題をかかえた家族にとって不安と怖れにさらされる毎日は 生活や健康 家族の人生をも否応なしに危機的状況へともたらします。とりわけクスリの使用・発見を知った時 逮捕された時など 家族は混乱し正気を失い絶望へと陥ります。 この時期に適切な初期介入としての「手助け」がこの時期に得られるかどうかが 薬物依存の回復の予後を左右することになります。薬物依存者には「グッド・ニュース」が必要であるといわれています。家族には「不安」や「怖れ」から抜け出し 「希望」と「勇気」と「平安」を見出すことができるための「手助け」が必要です。さらに薬物依存者との健康的なかかわりを取り戻すための具体的なサポートが必要です。 当家族相談室は 回復者の体験と知恵を生かし 薬物依存のリハビリ施設「ダルク」と連携をして夜間・休日にも24時間困った時 戸惑う時に 電話やメールを使い精神保健福祉士が相談と支援・情報提供を行っています。そして問題解決をより確かなものにするために 面接相談や家族支援プログラム「薬物の問題をかかえる家族のつどい」を開催しています。 これからも家族にとって頼れる相談室になることをめざしています。ひき続きご理解とご支援をいただけますよう よろしくお願いします。
|