岐阜ダルクに向かって

カオリ


 6月1日から、名古屋ダルクでスタッフ研修を受けています。日中一番暑い昼下がり、午後のプログラムで名城公園を仲間と一緒に走る、運動の苦手な私は、走る前「あーいやだなー」って思うけれど、走り終わるとうれしくなる。仲間のように、たくさんも速くも走れないけれど、ダルクで毎日走っている仲間が元気になって行く姿を見て、私も勇気をもらって走る事ができる。

 4年前、名古屋ダルクに通い始めた私は、運動の時間、仲間が走っているのを見ながら、芝生の上でよく昼寝をしていた。走るのぐらいできるしって、やりもしないで思っていた。 自分がリハビリが必要だとわからなかった。もちろん薬も止まらなかった。1ヶ月程すると「ダルクに来なくていい」と言われた。ようするに追い出されたわけなんだけど、それさえもわからなかった。行く所がなくなって困った私は、NA(薬物依存症の自助グループ)にしがみついた。「NAのミーティングに来ると薬が止まる」と言われ毎日行った、すると本当に薬が止まった。

 ダルクを仕事としている仲間がうらやましかった。薬物依存症になった事をオープンに話す事で、うそにまみれていた私が正直になる事の気持ち良さを知り、経験を最大限に活かせるダルクの仕事をしたいと4年前に思って、今それが実現してとてもうれしい。名古屋ダルクで研修を受けるかたわら、岐阜ダルクを作るための準備をしています。何かを作っていく事は、不安も少しあるけどドキドキワクワクする。薬を使っていた時の人間関係を切り、新しい人達との出会いを通して、今の私がある。だから、これからもどんな人達との出会いがあるのか楽しみです。

  (ダルクは、NAのミーティングをプログラムに取り入れています。)                        

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