詩 集
さすらいの詩人 「宮ノ谷旭」
目次
「心さえぬとも詩(うた)がある」
近頃(ちかごろ)の
僕(ぼく)の心がさえない
でも詩(うた)がある
詩(うた)あるかぎり
生きてゆく
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「笹島(ささじま)の男」
あんな馬鹿(ばか)な
人(ひと)は言(い)ふ
なにも知(し)らない
道(みち)ゆく人(ひと)に
明日(あす)がなし
笹島の男いて
この美しい
社会がある
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!! 詩(うた)がある !!
僕(ぼく)には
お金(かね)がない
でも詩(うた)がある
詩(うた)こそ
僕の
オルゴールだから
96/7/6
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!! 夢(ゆめ)みている時(とき)たのし !!
僕(ぼく)は
夢みているとき
楽(たの)しい
夢(ゆめ)さめたとき
五十三才の
夏むかえてた
96/7/7
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!! 野宿する人にも明日がある !!
野宿する人をみて
道ゆく人は
つめたい
でも野宿(のじゅく)する人にも
明日があり
輝(かがや)く星(ほし)だけが
野宿する人(ひと)の心を
しっていた
96/7/20
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無名詩人
僕の詩(うた)がうれない
あの有名な
サトーハチローの
詩(うた)とちっとも変わらないのに
やがて道ゆく人の
愛と涙と
感動を呼ぶ頃
僕は天国で
乙女とタンゴでも踊るだろう
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!! 悦子抄 !! 悦子との別れ !!
僕と悦子が
別れる時がきた
生活能力のない
僕には
悦子を幸せにする
ちからなかった
悦子と別れて
!!恋すてて文芸一路の花が咲く!!
あの日あの頃に作った句が
現在思えば
大変なつかしい想い出の句である
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!! サヨウナラを言わない !!
僕はサヨウナラいわない
だって
この店、この街
好きだから
忘れた頃に
やって来る
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!! 夢みている時は楽しい !!
僕は夢みている時楽しい
夢さめた時に
顔には多くの
シワをよせていた
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